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『君の名は。』IMAX版の感想:空気感を感じる映像に2Dアニメの潜在力を体験できた

 IMAX版『君の名は。』を見てきました!

 この作品はIMAX上映で映えるだろうなぁ・・・と思っていましたが期待通りの美しさでしたね。特に彗星や風景の描写は巨大なスクリーンと相まって素晴らしい体験でした。IMAX用にリマスタリングしたという映像は拡大しても精細感が失われず色乗りも良かったですね。

超大画面のIMAXで絶対映えると思った彗星のシーン
空気感まで感じる没入感を得られた
君の名は。」予告2より画像引用(東宝MOVIEチャンネル)
当ブログの画像引用について
(C)2016「君の名は。」製作委員会

 拡大のマイナス面を最小限に抑えて、没入感と空気感が最大限にアップしていたので『君の名は。』を最高の環境で楽しみたい人には価値のある上映だと思います。

 ※こちらはIMAX版に絞ったレビューです。通常版は別の投稿になります。ストーリーにはあまり踏み込みませんが、軽いネタバレになるかもしれませんのでご注意ください。
関連記事 通常版の感想はこちらです。
『君の名は。』感想:こんなすごい映画作るなんて本当に新海さんは大したものですね。 - アニメとスピーカーと‥

IMAXとは『超でっかいスクリーン』


 ところでIMAXって何?って話ですけど、簡単に言えば『すっごく大きいスクリーン』です(笑)(ちなみにガルパンで流行った4DXとはまったく違う規格です。席が動いたり水が出たりはしません)

外部サイト 109シネマズ IMAX(アイマックス)って何? 
 カナダ生まれの規格で、日本では1970年に初公開。アナログ時代からの歴史ある規格みたいですね。現在はIMAXデジタルシアター規格。(wikipedia

 壁一面がスクリーンになっているような感じで、実際に入ってみると『デカッ!』って思います(笑)これだけ拡大すると映像もボケちゃいそうですが、IMAX用にアップスケーリングリマスタリングしたりして高精細なまま超大画面にできるのがウリみたいですね。

 あと、音声も通常より表現力の高い専用設備になっているようです。爆発音なんかは座席が動いてるのかな?ってくらい響きます。

 ただ、欠点は通常上映より割高(109菖蒲はプラス400円・500円の所もあるみたいです)なのと、上映館数が少ないんですよね。都内でも数えるほどだし北関東だと埼玉の菖蒲か茨城の土浦くらいです。
外部サイト 君の名は。』シアターリスト(備考にIMAXとあるのが上映館)

IMAXと2Dアニメの相性


 IMAXは2Dも3Dも上映できるけど、『3D上映に最適』と言われてるんですよね。画面がでかくて映像が明るいので。だから2DのIMAXって今まであまり興味ありませんでした。

 特に2Dアニメは拡大し過ぎると間延びしそうだしね。そもそもアニメがIMAX上映されることが少ないんだけど。でもこの『君の名は。』については最初に見たときからIMAXに合うだろうなぁと感じていました。

こういった新海作品らしい街の風景はIMAX向きだと思った。
光の描写や雲の描きかた、細密な描写を最高の設備で見たい。
(C)2016「君の名は。」製作委員会

 あのスケール感や奥行き感っていうのは、あの馬鹿デカイスクリーンにこそ映えるだろうなぁと思いますよね。空気感がより伝わるんじゃないかと思うし。だからIMAX上映が決まったと聞いてぜひ見たい!と思ったんですよね。(二週間限定公開・一部遅れて上映するところもあるみたいです)

拡大された違和感はあったか?


 とはいえ、2Dアニメには違いないので、キャラクターのアップとか、超大画面に拡大した時に違和感ないかな?と心配ではありました。間延びした感じになりそうじゃないですか。

心配していたのは2Dキャラのアップシーン
大画面すぎてバランスが崩れるのではと思ったが杞憂だった。
(C)2016「君の名は。」製作委員会

 でも実際に見てみると思ったほど違和感なかったですね。オープニングシーンや口噛み酒のギャグシーンとか、TVアニメっぽい表現のシーンも通常版と変わらない感じで見ることができました。

 でっかくなったからと言って特段違和感なかったのは結構安心した点です。(もちろん人によると思いますが)

冒頭の過去フィルターでビビる


 逆に違和感を感じたのは冒頭の彗星のシーンですね。なんかノイジーな映像に見えちゃうんですよ。こちらはIMAXだからって期待度MAXで見始めたので、正直『えっ・・・拡大しすぎてノイジーになってる?』って思っちゃったんですよね。

 でもこれ、過去の回想シーンのエフェクトなんですね(笑)久々に見るせいもあって忘れちゃってました。というか通常版だとこのエフェクトって気がついてなかったのかな?

 過去の回想シーンは微妙にトーンを変えてフィルターを通したように見えるのですが、IMAX版だとザラッとしたフィルターを一枚入れたように非常にわかりやすく見えるんですよね。

 だから演出上のノイズなんだけど、余りにクッキリ見えすぎてびっくりしました。でも『過去フィルター』がなくなるとノイズもなくなってホッとしました(笑)

 ※TwitterでYossy64さんが動きのブレについて指摘をしていました。あまり覚えていないけど、確かに言われてみれば違和感あった気もしますね・・・。

IMAX版の見どころ・・・吸い込まれそうな空気感


 それにしても、あれだけ拡大しているのにボケずに精細感を保っているのはさすがにIMAXですね。(別に過剰にクッキリ感を強調してるわけじゃなくて通常版レベルに保っているという事です)色乗りも良くて、新海作品の映像の良さを保ったままで没入感をアップしてくれる感じです。

 特に後半の彗星のシーン二人の『かたわれ時』のシーンは、その空気感に吸い込まれそうというか本当に見とれてしまいましたね。このシーンのために差額400円払う価値があったなぁ・・・って思いました。ただ、涙がでちゃって・・・目を瞑るのが勿体無いので(笑)必死に目を開けてました。

かたわれ時のシーンは予想外に印象的だった。
2Dキャラのアップがありながら奥行きを感じる空気感を感じた。
こういう奥行きのある風景は超大画面に向いているのかも。
(C)2016「君の名は。」製作委員会

 あと、細かいシーンが良く見えるってのは本当で、三葉が自転車に乗ってる時チラリと見えるシーン(笑)とかって初めて気が付きました。通常版で2回見た時は気がつかなかったんですけどね。

音響の良さでさらに印象的に


 ツイッターとかで感想を読むと『音響の良さ』をあげる人が多いですね。自分としてももちろん良かったと思いますが、そこまではっきりした違いはわからなかったかな。(映画館によって設備や調整に違いがあるようですが)

 ただ、爆発音などの低音は席が響くほどの音量ですので、いわゆる『極上音響上映』とか行けない人にも楽しめるのがいいですね。

 音といえば、前半の山場である『前前前世』のシーン。通常版でも感動しちゃうところなんだけど、今回も本当によくてやっぱり泣いてしまった(笑)


このシーンはやっぱり大好きなんだけど
IMAXの音響の良さも相まってか本当に印象的だった
当然超大画面にもとても合っています。
(C)2016「君の名は。」製作委員会

 あの一気に駆け上るような演出が最高ですよね。急速に高速回転していくような感じ。あそこは多分音響の良さも相まって一段と印象的になっている気がします。

差額400円の価値はあるか?


 あれだけの大画面と設備ですから割増料金も当然なんですけど、個人的な感覚でも400円の差額の価値は十分味わえました。とはいえ通常料金+400円は馬鹿にならない値段なのでレイトショーで見ましたけどね(笑) ※+500円の所もあるみたいです。

 レイトだったので大人のお客さんたくさん来てました。327席で中央寄りの席はほぼ入ってたから1/3位の入りだったかな?

 IMAXは4DXみたいにアトラクション的な楽しさがあるわけじゃないですからね。基本的に通常版と同じ作品なので過剰に期待しすぎていくと拍子抜けしちゃうかもしれません。

 そういう意味ではマニア的な楽しさになるのかも。でも『君の名は。』を最高の環境で楽しみたい人には価値のある上映だと思います。

2Dアニメの可能性を感じるIMAX上映


 今回は久々の『君の名は。』だったので、細かいところをいい感じに忘れてて楽しく見られました。前回の鑑賞後にいろんな情報も仕入れてたので(雑誌『ムー』の話題とか)IMAXの大画面ではいろんな気づきがあって面白かったですね。

 上映前にハリウッドの超絶大迫力のCG作品の予告をやってて、その映像はすごいなぁと思うんだけど、なんか最近はすごい映像も慣れてきちゃいましたね。

 確かに実写CG映画のリアル感はすごいんだけど、慣れちゃうと当たり前というか・・・逆に2Dアニメの抽象的な表現力が光ってくる感じがするんですよね。

 『君の名は。』のハイパーリアルな風景表現とアニメキャラの組み合わせって決してハリウッド作品に劣っているわけじゃないくて手法の違いに過ぎないってのを実感できた気がします。

 ましてや『この世界の片隅に』の水彩のようなアニメ映像とか、CGのリアルさとは全く方向性が違うんだけど、別の意味でものすごいリアルさを表現できてるわけで・・・。

 頭ではわかっているんだけど並べてみると改めて良くわかりましたね。2Dアニメも極めていくと実写CG作品に勝るとも劣らない表現ができる。改めて2Dアニメの潜在力を感じた体験でした。
関連記事 通常版の感想です。
『君の名は。』感想:こんなすごい映画作るなんて本当に新海さんは大したものですね。 - アニメとスピーカーと‥

『君の名は。』公式サイト

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傷物語 III 冷血篇 感想:羽川さん視点の超偏った感想です♪

傷物語』の3部作の最終章となる『冷血篇』を映画館で見てきました!

傷物語 III 冷血篇 本予告より画像引用
当ブログの画像引用について
 © 西尾維新/講談社・アニプレックス・シャフト

 初見の正直な感想を一言で言えば・・・『もう一回見させて!』です(笑)『お前さぁ、あのシーン見たいだけだろ!』って言われそうですけどね。まあそりゃ確かに何度でも見たいですよ!

 いやいや、でも、それだけじゃなくって・・・確かにあのシーンはあまりにも刺激的だったんでね、自分は羽川さんファンなので、だからちょっと動揺してしまってですね・・・冷静に作品を見れてない感じがするんですよね。

 ただ、少し落ち着いて考えてみると、あのシーンはただ刺激的なだけのシーンじゃない気がするんですよね。原作未見な自分にとっては、阿良々木君と羽川さんの今後の関係を再定義してくれるような、まさにこれまでのシリーズをもう一度見直したくなるような作品でした。

ネタバレありのレビューとなりますのでご注意ください。
※羽川翼ファン目線の非常に偏った考察です。
関連記事 2作目を見に行った感想です。

初見ではちょっと刺激が強すぎて・・・動揺を隠せない


 いやぁ、しかし巨大スクリーンを前に知らないファン同士でセクシーシーンを見るというのもね・・・1部と2部もアレだったので、さすがにね、そろそろ慣れてきたなぁ・・・なんて思ったんだけど甘かった!

 まあ、よく考えたら、1、2ステップで来て3はジャンプだよなあって。原作未見なんで、どうなるのか?ってわからないわけなんですよ。だから、予想以上にレベルアップしちゃってて・・・思わず声出ちゃいましたね。よくまあPG12(同伴保護者の助言が必要)で収まったもんですね。

傷物語 〈Ⅲ冷血篇〉 本予告(アニプレックス公式配信)

 そういえば女性のお客さんも結構来てましたけど、もし隣だったら落ち着かなかったろうなぁ。幸い隣はガチオタな感じの人で安心したけど。この作品をカップルで見に来るのはかなりハードル高そう(笑)2部の時でもカップルの人は気まずそうだったけど格段にレベルアップしてるもんね。

※次項よりネタバレPG12となります


一番感銘を受けたところは・・・


 まあやっぱり『あのシーン』つまり、羽川さんと阿良々木君の倉庫のシーンですよね。あのシーンは本当にビックリだらけだったんですよね。

 前回の予告の『羽川さんのセリフ』でこういうシーンがありそうなのは当然わかってはいたわけですよ。でも、もっとこう、さらっとオマケ的に来るのかなぁと思ったら、あんなに踏み込んで長い時間かけてやるとは思ってなくて・・・悶絶寸前でしたね

 それにしても、あのシーンで一番驚いたというか衝撃的だったのは、阿良々木君の要求に対して、羽川さんが別に頼まれもしないのにわざわざ一旦外してから、改めて着直してくれるってね・・・(笑)

羽川さんの衝撃のシーン
予想外に何重にも踏み込んだ衝撃に動揺を隠せなかった
 © 西尾維新/講談社・アニプレックス・シャフト

 ホントここのシーンは度肝を抜かれたというか『そこまでするのか!』っていう驚きですよね。羽川さんの阿良々木君に対する態度はいつもそうなんだよね。期待する以上の献身をしてくれる。常識で考えたらたら今回だって何もせず服の上から『はいどうぞ』ってなもんだよね。それだってものすごいサービスじゃないですか。

 でも『阿良々木君が感じるかもしれない不満』を先回りして対処をする配慮、しかも見せるわけでもなくて、一旦また微妙に着直してくれるという二重の配慮ね。(ココ重要)阿良々木君に対するお膳立てがすごすぎます。

 これを当たり前のようにやってくれる。この完璧さ、いや『完璧すぎる献身性』が本当に羽川翼というキャラクターの特徴を表現していると思うんですよね。

 だから、このシーンはつい観客への『サービスシーン』みたいに感じちゃうかもしれないけど、羽川さんの人間性の象徴のようなシーンだよなぁって思いました。

脳がオーバーヒートしていくような


 だから羽川さんが阿良々木君に対して言った、自分を『食べて良いよ』という言葉は紛れもなく本気だし、もしもそういう状況になったとしても、彼女だったら阿良々木君が食べやすいように想像もつかないような配慮をしてくれるかもしれない。なんかそんな、底知れない献身性を感じるシーンでした。

 それにしても、阿良々木君のサディステックな部分を引き出してしまう所ね。 この突然ノリノリになっちゃってるところはホント面白くて思わず声出ちゃいましたね。阿良々木君と自分の脳がシンクロしてオーバーヒートしていくような異様な感覚には痺れました(笑)

羽川さんが街を周りを徘徊するシーン
やはり阿良々木君からの電話を待っていたのか
彼女の無表情さは何を意味するのだろう
明るい未来が見えないことに対する予感だろうか
 © 西尾維新/講談社・アニプレックス・シャフト

 羽川さんが発した阿良々木君の嗜虐心を刺激する言動の数々・・・このシーンだけじゃないですけど、観客である自分たちも知ってるわけじゃないですか。今回のシーンはまさにその頂点であり原点なんですよね。

 春休みの時点でこの頂点があったことを知ると、この後に起こるストーリーもまた見えかたが違ってくるなぁと思いました。

 でも羽川さんって頭いいからこういう状況も全て予感してたのかな・・・電話番号は入れ直しておいて、廃墟の周りをウロウロ歩いて。きっと自分は呼ばれるかもしれないと思ってたんだよね。もしかしたら阿良々木君の命に関わるようなことになって、そのために自分にできることがあるかもしれないって。

 小賢しいって意味じゃなくて、それが自然体というか、全然無理して頑張ってるわけじゃないんですよね。それが彼女の自分らしさ。だからこそ、その自分らしさと現実の乖離が自分を苦しめることにつながっていくんだけど・・・ああ、なんかもう一度『猫物語』を見直したくなりました!

弱っている者は誰だったか・・・


 まあ、献身性って意味では阿良々木君も相当献身性は高いですよね。今回のキスショットに限った話じゃないけど、確かに阿良々木君の献身性は『弱っているもの』に対する献身性なのかもしれない。

 だとすると阿良々木君にとって羽川さんは弱いものではないのだろうか。確かに羽川さんはなんでも自分でできるし(後に大変なことになったけど)本当の所では弱みは見せないというか。

今回たしかに阿良々木君は羽川さんに助けられた。
でも本当は羽川さんも彼を必要とする弱い存在だったのに。
 © 西尾維新/講談社・アニプレックス・シャフト

 後に戦場ヶ原さんを選んだ理由はいくつもあるんだろうけど、この最初の羽川さんとの出会いが原因の一つなんだろうか。阿良々木君が羽川さんを『助ける』立場でなくて『助けてもらう』立場だったから。スタートでボタンの掛け違いになってしまったのかな。

 その後、確かに戦場ヶ原さんは助けられる立場でもなくなったし、逆に阿良々木君が羽川さんを助けることもあったけど、恋愛が進行してしまった以上は、もうそういうことじゃなかったのかもしれない。

 それって本当に残酷な話だなぁ。自分はこの物語シリーズは(いろんなエピソードがあるけど)総じて羽川さんの残酷物語だと思ってしまうんですよね。どう観ても最後は羽川さんがかわいそうで仕方ない気分になってしまう。この切なさを味わう物語なのかもしれないとすら思ってしまいます。

もし揉んでいたら・・・紙一重の残酷物語の始まり


 自分の解釈は違うのかもしれないけど、どうしてもそう思ってしまうのは仕方ないわけで(そういう人ってどのくらいいるのかな)そういう意味でも、この冷血篇って羽川ファンにとって幸せであると同時につらい作品

 前回の本当に幸せそうな羽川さんも辛かったけど、今回、もう本当にそれこそ薄皮一枚のところまで阿良々木君に手がかかったのに叶えられなかった望み。

 もしここで阿良々木君が羽川さんの胸に触れていたら・・・きっと阿良々木君は羽川さんと付き合っていた気がする。それはきっと『契り』だから、阿良々木君の性格上もう裏切ることはできなかったはず。

 そしてどちらを選んでも阿良々木君は幸せになれたはず。自分はどちらも正しい選択だと考える立場なんだけど、だからこそ一層辛いなと思うんですよね。この傷物語のストーリーを知ってしまうと、羽川さんの深い闇が一層深く感じられます。

 羽川さんの話ばっかかよ!って言われそうなので、この辺にしてその他の良かったところの感想も・・・。

キスショットのことも


 まあ、散々羽川さんの話ばっかり書きましたけど、本作の肝心のキャラクターはキスショットですよね。(笑)

 いや、実は最初のシーンでキスショットの心臓を使って取引でもするのかなぁ?と思ったんですよ。結局の所、心臓はあっさり渡しちゃうし、その後も心臓の話は出ないのでちょっとビックリしました。しかし忍野メメはどうやって心臓を盗んだんでしょうね。その辺は伏線になってるんだろうか。

このシーンは鑑賞の前後で全然印象が変わってくる
シリーズ全編の忍の印象も大きく変わる作品だった
 © 西尾維新/講談社・アニプレックス・シャフト

 初見では、前半のキスショットとの楽しそうな会話のシーンは2部の羽川さんとのシーンを彷彿とさせて不思議な気分になりました。でも鑑賞後のキスショットへの印象は全然変わってしまいますよね。

 まあ最初から死にたかったってね・・・それを知った上で、冒頭のキスショットとの会話シーンを思い出すと物悲しいというか、キスショットの心の内が見えてなんだか切ないですね。
 
 それ以上に、これまで見ていたシリーズの忍の印象が自分の中で大きくアップデートされてしまいました。ここももう一度見たい理由なんですよね。決して羽川さんだけじゃないですよ(笑)

鑑賞後の疑問点


 あと、キスショットといえば、鑑賞後に結構疑問点が残ってるんですよね。自分も物語シリーズを熟知しているとは言えないので・・・他のシリーズにあるのかもしれませんが。

  • 疑問点1 忍がドーナッツ食べるようになった理由
  • 疑問点2 なぜギロチンカッター(だっけ?)は戻ってきたのか 
  • 疑問点3 一人目の眷属はどうやって自殺したのか?
  • 疑問点4 一人目の眷属がでてくる映像の意味

 まあ、1のドーナツは別のシリーズで描かれてたのかな?なんか今回種明かしがあるのかと思ってたので・・・。

 2のキスショットに喰われちゃう人間、確かギロチンカッターが戻ってきたから?だった気がしたんですが、なんで戻ってきたんだろう。この辺は原作に書いてあるんだろうか。

 3と4は一人目の眷属のことだけど、あの辺は重要なポイントそうですよね。時折でてくる武者の映像とか意味深なんだけど、いまいちちゃんと読み取れなかった感じ。もしかして、ギロチンカッターとなんか関係があるのかなぁ?と思ったりしたけど・・・気のせいかな?その辺ももう一度見たり、原作読んだりして確認したい所ですね。

劇画調、萌え調、漫画調、3つの描き方の羽川さん


 あと注目点は、羽川さんの絵描き方の違いですね。(また羽川さんに戻ってるし)今回は特にコミック風のデフォルメした羽川さんが多く描かれてた気がします。

 例の倉庫のシーンでは、前半はちょっと劇画タッチの固い描き方、中盤は萌えっ気たっぷりの可愛い描き方、そしてデフォルメした漫画調の描き方って、結構大胆に変化しててびっくりしました。

 でも意外と違和感ないというか、いい意味での違和感というか・・・とにかく好きなのでもう一度見たいですね。売店のポストカードセットも、その3種類を別セットで販売してくれたら全部買うのに!シーン少なすぎるよね。

最後に、劇場版三部作にしてくれてありがとう!


 この作品はTVシリーズでやるべきとか、1本に纏めた方が良いとかって批判があるけど、自分はそうは思わないんですよね。時間をかけてたっぷり三部作にしてくれて本当に感謝しています。

 まあ確かに1作目を見たときはそう思わなくもなかったけど(笑)2作目の素晴らしさはTVシリーズではうまく表現できない気がするし三部作ならではですよね。2作目の評価ってのは結構分かれている気がしますが、自分は2作目が神作だと思う立場なので、この劇場版三部作は大賛成でした。

ああ、これでようやく原作も読めますよ!今回も映画見てるときに、思わず笑っちゃうシーンとかあって、でも周りの人あんまり笑わないんですよね。やっぱり、みんな原作読んでてセリフまでわかってるからかなぁ・・・って。

 ニワカだと思われるのちょっと恥ずかしいので我慢しちゃうんですけどね。でも今作はつい声が出ちゃうシーンが多くて・・・2度目はもう安心して集中できますね。

 とにかく、もう一度、いや何度も見たい作品でした。あくまで超個人的な意見ですけどね。2度目以降の感想もまた追記したいと思います!
関連記事 2作目を見に行った感想も書きました。
関連記事 1作目 鉄血篇の感想はこちら。
傷物語 Ⅰ 鉄血篇 感想 :劇場作品としての気合を感じた!  - アニメとスピーカーと
原作:西尾維新
総監督:新房昭之/監督:尾石達也
キャラクターデザイン:渡辺明夫 守岡英行
音響監督:鶴岡陽太/音楽:神前 暁
アニメーション制作:シャフト

傷物語 公式サイト
http://www.kizumonogatari-movie.com

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響け!ユーフォニアム2 OP感想:イントロ13秒に詰め込まれた夏の青春

 『響け!ユーフォニアム2』のオープニング、第一印象はちょっと地味かな?なんて思ったしまったんですけどね・・・一瞬でもそんな風に思ってしまった自分が恥ずかしい。石原立也監督ってほんとスゴイなぁ・・・と心底感動してしまいました。

 特に最初のタイトルまでのイントロ13秒間・・・ここ本当に大好きなんですよね。もうむちゃくちゃ素晴らしくて、何度も何度も、繰り返し見返しました。見れば見るほどわかる細かい演出、気付くたびにすごいっ!って感動してました。

このメインのタイトルはOP終盤に出し
冒頭に英語のタイトルを出すという変則的な構成
『響け!ユーフォニアム2』OPより画像引用GYAO! 配信
©武田綾乃・宝島社/『響け!』製作委員会
当ブログの画像引用について

 『響け!ユーフォニアム2』のOP、特に冒頭五秒を中心にアバンから含めて30秒くらいを中心にした感想です(なんだそれ 笑)

※一部本編のネタバレにつながる考察・レビューなので未見の方はご注意ください。


冒頭のアバンのカウントダウン感


この作品のオープニングの冒頭構成は次の通りです。(秒数は大体です)
  1. アバン(前回のおさらい)15秒:0s-15s
  2. イントロ前半 5秒:15s-20s
  3. 冒頭タイトルA『』:20s-21s
  4. イントロ後半 8秒:21s-28s
  5. 冒頭タイトルB『Sound! Euphonium 2』:28s-35s

 本作はOPの前に必ず『前回のおさらい』としてアバンタイトルアニメが入りますが、これが本当に素晴らしいんですよね。『疾走感』というかOPスタートまでのカウントダウン!って感じで、OPイントロ部分と継ぎ目の無い一体感が素晴らしい!

 アバン部も含めてオープニングとしたいくらいで、最終回でもアバン&OPを省略せずにやってくれたのは本当にうれしかったです。ちなみに一番好きなのは10話のアバンですね。

10話冒頭『質問タイムです』からの一連の流れ
神アバンと呼ぶにふさわしい疾走感
『前回のおさらい』を超えた『作品』になっていた
『響け!ユーフォニアム2』10話より画像引用
©武田綾乃・宝島社/『響け!』製作委員会

 9話自体が神回でしたが、9話を元にした10話のアバンは本当に神アバンと言って良いくらいの美しい流れでした。テンポ良い編集で楽曲リズムにシンクロした動きはまるでこのアバンのために書き下ろされたか?と錯覚するような15秒でしたね。

驚異の『5秒間12カット』に詰め込まれた青春


 そしていよいよオープニングがスタート。いきなりの冒頭5秒間のすさまじさに度肝を抜かれました。『驚異の5秒間』と呼びたくなるタタタン、タッタ・・・ってリズムの中、一瞬で切り替わる印象的なシーンの連続。わずか5秒でなんと12カット、しかもすべて動きのあるシーンが挿入されています。

 おそらく一拍ごとに1カットが割り当てられていそうですが、そのわずかなカットにもかかわらず、しっかりリズムに合わせた動きが振り付けられている驚き。見れば見るほど良くできていて感動してしまいます。

イントロ前半わずか5秒間になんと12カットのシーンが
しかもリズムに合わせた振り付けで緩急をつけた絶妙な構成
『響け!ユーフォニアム2』OPより画像引用GYAO! 配信
©武田綾乃・宝島社/『響け!』製作委員会

 例えば4番目の香織先輩の階段を降りるステップ、5番目のデカリボン先輩の上下の動き、6番目の鎧塚先輩のリードから口を離すタイミング、7番目の葉月ちゃんの麗奈への寄りかかり、10番目の緑ちゃんのジャンプ。

 どれも刻みのリズムに合わせることで、ただパラパラとシーンを見せるのではなくて、ものすご〜く気持ちの良いシンクロ感を演出しています。

 さらに8番目の夏紀先輩の動きや、9番目のあすか先輩の自転車と11番目の手振り、12番目の葉月ちゃんの回る動きは単調にならない緩急になってて・・・これがホントに良い効果でてるんですよね。


むちゃくちゃ可愛いイントロ後半の裏拍シンクロ


 凝縮された怒涛の前半5秒間が終わるとスッと『』の文字が1秒間。これもすごくカッコイイですよね。この後8秒間の後半のイントロ部になるわけですが、これがまたすばらしい!というか・・・むちゃくちゃカワイイ(笑)

 後半はさらに約4秒ごとに前部(2.3.4)と後部(5.6)に分かれますが、前部は裏拍のリズムに合わせた振り付けで、前半5秒以上に気持ちの良いシンクロ感がありますね。

イントロ後半は約8秒間に5カット(2-6)
前部(2-4)はリズムを強く意識した振り付けになっている
ちなみにホルンの右から2番目のコは素晴らしくカワイイ!
©武田綾乃・宝島社/『響け!』製作委員会

 2番目のホルンパートの『腕を伸ばすポーズ』と『リズムの裏拍のタイミング』がバッチリシンクロして本当に気持ち良いです!もうココのシーン本当に本当に大好きで(笑)何度くり返し見た事か。

 一人一人微妙に違う動きが本当に細かいんですよね。あとホルンの右から二人目のコは無茶苦茶可愛くないですか?動きと相まって半端ない可愛さ。

 しかも3番目に別シーンを挟んでからの『恥ずかしがるシーン』入れるっていうね。この構成がもう本当に天才かよって・・・(笑)分割することでより印象的になってるんですよね。

 その差し込まれる3番目のシーン。香織先輩晴香先輩(かな?)が手をつないでジャンブするシーン。よく見ると二人のジャンプのタイミングがしっかり裏拍になってて、本当に芸の細かい振り付けに思わず笑ってしまいました。

 そして後部4秒は、これまでのリズムに合わせた振り付けから一変、ゆったりとした三人のジャンプのスローモーション。ここから雲のシーンが約2秒間もあるんですよね。これまでのめまぐるしいスピード感から一気に開放され、まさに空に飛び出すような感じです。

 最後の『』は冒頭の『白ひまわり』の対になっていると思うのですが、このイントロ部には『夏の青春』が凝縮されています。あっという間に過ぎ去った夏の思い出を表現しているのかもしれない・・・と思いました。

対照的なカット割りで『もう一つの夏』を演出


 そして急転直下の冒頭タイトル『Sound! Euphonium 2』・・・これまでのスピード感ときらびやかなシーンから一転、非常に静かで地味な動きの少ないタイトルバック。これほど地味なタイトルの出し方ってあります?この緩急のつけ方が本当にすごい・・・大袈裟じゃなくて目頭熱くなりました。

イントロの超絶スピード感から一転、極端なほど静かなタイトルバック
それに続く一人一人をじっくり追うカット
しかしこの演出で『部員の夏』を見事に表現している
©武田綾乃・宝島社/『響け!』製作委員会

 高校生活における『きらびやかで凝縮された青春』の一面と『地味で変化のない練習風景』の一面をこんなカット割りの妙味で表現するなんて石原立也監督の演出に痺れてしまいました。

 石原監督のオープニング作品は楽曲とのシンクロクレジットのレイアウトなどこだわって作られていて本当に好きです。ユーフォ1期はもちろんですが、『中二病でも恋がしたい』のOPもダイナミックな動きとリズムのシンクロが最高でした。

 でも今回は『動きのシンクロ』のみならず、このような『極端なカット割り』によってリズム感をさらに強調しています。さらに、リズムのみならず『吹奏楽部員の夏の青春というストーリー』までカット割りで表現しようとする演出に・・・勝手な解釈かもしれませんけど・・・気づいた時、そのすごさに本当に涙が出てしまいました。 

『モノクロ演出』と『青春の青枠』


 この後に続くオープニング後半ももちろん素晴らしかったです。それにしても今回のオープニングは『当初のモノクロ進行』、『青枠の意味』などすごい意欲的な演出でしたよね。

当初流れたモノクロOPは演出意図もつかめず困惑した。
これはこれで美しいが、青枠や溢れるような色の粒
終了後に見ると明確な意図を持った表現だとわかる。
ちなみにこのデカリボン先輩こと吉川優子のシーンは最高です。
©武田綾乃・宝島社/『響け!』製作委員会

 実際自分も、最初はモノクロだったことにビックリしてしまい『なんか地味だな・・・』なんて誤解してしまったわけですけどね。オープニング好きとしては1期のあの素晴らしすぎるオープニングを見た後でしたからね、2期への期待はものすごく高かったです。
関連 2015年 アニメ オープニング ベスト10選:今年感動した神OPはコレ!(同率1位)  - アニメとスピーカーと‥

 だから1話であのモノクロOPが始まった時には、正直どう解釈して良いかすぐには飲み込めませんでしたね。でも1期もそうだったんだけど、石原監督のOPは じっくり見れば見るほど良さがわかってきます

 全話を見終わった時に振り返えると実感できる事実。『青枠』は夏の青空と青春を象徴した過去の思い出・・・そして赤リボンを付けて全国の舞台に立つ部員たちにはその『夏の日々』が輝きを放つ。

 解釈はちがうかもしれないけど、そんな『込められた思い』が全話見た時に溢れてくる・・・見た目がカッコイイだけじゃない、楽曲とのシンクロが気持ち良いだけじゃない。

 『響け!ユーフォニアム2』のオープニングは、まさにアニメオープニング史に残る素晴らしい『オープニング作品』だと思うのです!
関連記事 劇場版総集編の感想です。
劇場版 響け!ユーフォニアム 感想:驚異の完成度 これは単なる総集編じゃない! - アニメとスピーカーと‥
外部サイト 参考になったブログ記事のご紹介。

「響け!ユーフォニアム2」OPがモノクロからカラーになった話 - animereal(モノクロ映像によるネタバレ効果などの検証が興味深かったです)

響け!ユーフォニアム2 第1話のちょっとマニアックな感想。EDは山田さんではなく藤田さんが演出 - Échec Complet (石原監督の過去作と絡めたOP評が参考になりました、すごい同感!)

<オープニングアニメーションスタッフ>
絵コンテ演出:石原立也
作画監督:西屋太志/楽器作監:髙橋博行
原画:丸木宣明/岩崎菜美/鈴木沙奈/牟田亮平/羽土真衣子/熊野誠也/髙橋真梨子/瀬崎利恵
動画検査:藤田奈緒子/色指定:竹田明代
特殊効果:三浦理奈/撮影担当:髙尾一也

GYAO!響け!ユーフォニアム2(1話・最新話無料/公開当時)
響け!ユーフォニアム2 公式サイト

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