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団地de格安プロジェクター生活 (2) サラウンドは必須?


団地de格安プロジェクター生活 (1)プロジェクター編』の続きです

 長々と書いていますが結論は簡単。プロジェクター導入にあたりサラウンドは必須ではないよ。という事です。確かに音は重要です。でも『新たに購入する予算がない』とか『設置が難しい』という理由でプロジェクター導入をためらうのはもったいない話です。シンプルなオーディオ環境でもうまく使えば充分楽しめます。

 以下は使ってもいない製品にアレコレ言っているアフィリエイトサイトみたいな与太話ですのでご了承くださいませ。

サラウンドをどうするか・・・


 ホームシアターと言えば『サラウンド』を連想する人もいると思います。良質なスピーカーでしっかりとしたセッティングが実現できればすばらしい体験が出来ます。

 でも専用アンプに5~8個ものスピーカー! 最近は安いのもあるとはいえ設置が大変なんですよね。特に『センタースピーカー』は悩ましいですね。スピーカーの高さ位置はサイドと合わせるのが理想ですがスクリーン裏は難しい・・・上や床に設置すると声が移動してしまう違和感。しかも片付けが面倒・・・。安い物はそもそも大画面には力不足ですので避けた方が良いと思います。



安くて魅力的だけどPCやTV向け

 理想はAVアンプ単品で揃えたスピーカー?もちろんそれも楽しいですね。でもコストが・・・。


マニアなら単品のAVアンプに好きな単品スピーカーを接続

 最近は『サウンドバー』という1ボックスタイプも各社から発売されています。価格も比較的安く評判も良いのですが、あくまで薄型テレビ向けの製品。1BOXタイプは低音不足な上にスクリーンの設置位置が制限されてしまい結構悩みます。 

 
安くて便利だけど床に設置するには不向き
できればサブウーハー付の方が

 2.1chというのもあります。2chスピーカーでリアスピーカーまでシミュレートします。サブウーハーがありますので小型スピーカーでも充分な低音を得られるメリットがあります。ただ、正確なサラウンド効果が得られるサービスエリアが狭いというデメリットもありますが、狭い部屋なら大丈夫かもしれませんね。

 でもこの2.1ch、PC用の卓上向け製品がほとんどなんですよね。数千円の物は論外としても、数万円の物でも卓上用の小型スピーカーだったりします。ホームシアターには床に立てておけるトールボーイ型の方が便利だと思うんですけれど・・・種類が少ないですね。


数少ないトールボーイ型2.1ch
これでもまだ小さい・・・


普通のオーディオの流用ではダメ?


 でもホームシアターだからってサラウンドが必須なのでしょうか?。実は普通の2チャンネルオーディオでも結構広がりを得られます。

 映画など元々サラウンド成分が多く入っているソースは2チャンネルでも広がりを持って聞こえます。慣れると横や後から音が聞こえる事もありますよ。なるべくピンポイントから音が出るスピーカーの方がわかりやすいかもしれません。

 錯覚だと言う人もいますが、元々2chステレオだって、サラウンドだって錯覚を利用している物です。サラウンドの仕組みがわかると2チャンネルでも横や後ろから音が聞こえる錯覚を起こすのも不思議ではない事がわかります。もちろん5.1chのように製作者の意図的な広がりを正確に表現は出来ませんがある程度の臨場感を得る事は出来ます。


TDK テクノマガジン 
第47回 真夜中でもここは大音響のスタジアム! −サラウンドヘッドホンの技術−から2ページ目『2つのスピーカで5.1ch』 より 引用 
 ”では、2つのスピーカで立体的な音響を実現するには、どうすればいいでしょうか?その鍵は、「スピーカが5.1chでも、聞く側の人間の耳は2つ」だということです。”


 だから、特別にAVアンプ購入しなくてもOK。スピーカーを6つも用意する事は必須ではありません。設置位置に困るセンタースピーカーは不要です。狭い部屋なら自然とスクリーンの両脇にスピーカーがきますのでスクリーン内に定位します。
 小型のスピーカーだとスタンドが必要ですので大型のトールボーイタイプの方がかえって便利です。低音の出るスピーカーならサブウーハーだって不要です。


小型スピーカーならしっかりしたスタンドが必要
それならトールボーイタイプの方が・・・?

 そもそも団地だったら近所迷惑が心配ですね。夜中はヘッドホンになると思います。ヘッドホンも2chでも十分楽しめますが、サラウンド対応ヘッドホン(アンプ)でしたら存分にサラウンド効果を楽しむ事も出来ます。


サラウンドヘッドホン+専用アンプ

結論 無理してサラウンドに しなくても良い


 団地de格安プロジェクター生活にサラウンドは無くてもOK。手持ちのピュアオーディオ用のアンプやスピーカーがあるならそれを使いましょう。普通のヘッドホンだってOKです。気軽にプロジェクターを導入しましょう。

 ハードオフ売っている様な中古の大型スピーカーの流用するのも良いと思います。ただサラウンド用のスピーカーはサブウーハー前提で使うため低音が弱い物もあるので注意。2ch用なら低音も結構出ると思います。

 ちなみにウチも2チャンネルアンプに、自作トールボーイスピーカーです。大型に見えますが、12cmフルレンジ一発のシンプルな構成。スリットポート横出しのバスレフ方式です。小口径ですが何気に40Hzの低音までしっかり出ます。

FOSTEX FF125K ユニット使用
 高さ131cm/内容量33L 自作バスレフスピーカー
参考:子午線の星:スピーカーユニットメモ ~FOSTEX(フォステクス) FF125K~

裏技 スピーカーマトリクス ( 4chサラウンド)

 これはオマケ情報です。興味のある方のみ参考にしてください。
 実はAVアンプでなくても、古い2chアンプ(アンバランスアンプ)だけで4スピーカサラウンドを実現する事が出来ます。

注意バランスアンプなど一部のアンプは破損の可能性がありますので注意して下さい。メーカーの想定外の使用となりますので、よく調べてから自身の責任の上で行ってください。


 オーディオ評論家の故・長岡鉄男氏が多く実践していた事で有名な接続方式です。わたしも以前 DENONのPMA-390(初代)で接続しました。

 4つのスピーカーのユニットを揃える必要があります。リアスピーカーからはフロントの差分信号のみがでますので、残響音など小さな音しか出ません。低音の信号はほとんど入りませんのでリアの低音対策は考えなくて大丈夫です。でもフロントの低音が錯覚でリアからも聞こえるのでかなり迫力がありました。クリアな空気感もしっかり感じます。

 4スピーカーですので、センタースピーカーやサブウーハーの置き場所に悩む必要もありません。正確なサラウンド表現は出来ませんが簡易なサラウンドとしては面白いです。ただ、スピーカーケーブルの接続方法が間違いやすいので面倒かもしれません。

 興味のある方は以下の様なネットの情報をご覧下さい。くれぐれもよく調べて自己責任でご利用ください。

アソブネスタイル:実践マトリクスサラウンド

Phile-web:スピーカーマトリックス (オタ麻呂)

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団地de格安プロジェクター生活 (1)プロジェクター編


6畳間で80インチスクリーン


スクリーンを降ろした状態

 我が家は『団地ともお』に出てくるような狭い団地の在住です。プロジェクターというと昔は防音室があるようなリッチな趣味というイメージでした。今でもこだわれば天井知らずですが格安低予算でも充分楽しめる時代になっています。

 狭い部屋だって80インチ位までなら無理せず使えます。80インチといえば畳一枚分!ホームシアターとしては普通サイズですが狭い部屋なら迫力十分です。

投影した状態 実サイズは78インチほど
(C)Magica Quartet/Aniplex,Madoka Movie Project Rebellion.


 昔は高嶺の花だったハイビジョンプロジェクターも値段がどんどん下がりました。新品でも10万円を大きく切る価格でフルスペック・ハイビジョンの映画用プロジェクターが購入できます。さらに中古でも充分な性能のハイビジョンプロジェクターが流通しています。しかも当時では考えられない値段で!中古でもしっかり選べば充分実用になります。

 5.1chだの7.1chだのサラウンドにこだわったり、電動スクリーンやら遮光などを考えたら相当な投資が必要です。でもホームシアターと気負わず収納可能な超大画面TVという感覚で使うなら。わずか数万円で構築できますよ。

スクリーンを巻き上げた状態

プロジェクター SANYO LP-Z2


 2003年発売。実売価格で20万円を切り格安ハイビジョンプロジェクターと言われた話題の機種でした。その6年後の2009年にヤフオク(ソフマップストア出品)で中古を2万円で落札しました。2014年現在も現役で活躍中。

SANYO LP-Z2 カバーを開いた状態
移動可能な自作の棚に載せています 

 光量はたった800ルーメン!3,000ルーメン前後が当たり前の最近の製品に比べると『大丈夫?』って感じだけど『全然大丈夫!』。むしろ減光して使っています。
 明るい会議室でのプレゼンに使うならともかく夜なら電気を消せばOK。昼間でも遮光2級以上(出来れば1級)のカーテンで暗くした部屋なら800ルーメンでも十分です。映画用プロジェクターに必要な明るさ(輝度)は意外と低いです。

スクリーン正面2.5m 明るさはこのイメージに近い
実際は周辺が反射で明るくなります。
(C)Magica Quartet/Aniplex,Madoka Movie Project Rebellion.


 解像度は1280×720の720pハイビジョン(ハーフHD)です。1080iフルスペックハイビジョンではないですが充分高い解像感を得られます。ブルーレイソフトで見比べればもちろん違いはわかると思いますけどね。地デジ番組(1440×1080)を80インチ以下で見る分にはテロップ文字などに若干荒さを感じる程度ではっきり言って気になりません。もちろん標準画質(480i 720×480 DVD画質)とは雲泥の差です。

 画質イメージとしてはプラズマTVのようなすこし柔らかい画質という印象です。(ボケてるという意味ではないです)

スクリーン前50cmのイメージ
フォントのジャギーと液晶プロジェクター独特の格子模様が見えます
(C)Magica Quartet/Aniplex,Madoka Movie Project Rebellion.

 今『新品』で購入するなら当然フルスペックHDをお勧めします。とは言っても、2016年現在で最安でも7万円前後です。3D対応ですばらしいコストパフォーマンスすが・・・ちょっと気軽に買える値段ではないですね。

 もっと気軽な値段でというなら、ハーフHD機種の『中古』狙いです。80インチくらいまでなら充分高精細に感じますしフルスペックHD機への買い替えでそれなりに数も流通していて価格もこなれています。
 機種にもよりますが価格的には1〜2万円ならコストパフォーマンス的にも満足できるのではないでしょうか。

【追記】
 最近は新品でもハーフHDで実売2万円前後の機種があるんですね!マイナーメーカーですが評判のソコソコみたいだし。良い中古がない場合は新品でもいいかもしれないなぁ・・・という気もしてきました(笑)何と言ってもLEDプロジェクターは消費電力が少なくて済むのがいいですよね。

格安 ニトリスクリーン


 お手軽ホームシアターの定番といえば、ニトリの『遮光ロールスクリーン180×180』が有名です。あくまで窓用のロールスクリーンであって代用品ですが、遮光タイプは厚みも十分で 使えそうです。スプリング巻き上げで、何と言っても当時3,980円と格安でしたので、うちでも採用しました。

 ただ、現在はニトリスクリーンはチェーン手巻き式に変更されて、価格も4,753円に値上げしてしまったんですよね。専用スクリーンは最安でも手巻きタイプで1万円ですのでまだ安いとはいえ残念です。

収納時を下から見た所。収納してしまえば存在は気になりません。
ケーブルを跨ぐために自作アタッチメントを使っています。

 実際の映りは、代用品とはいえ白壁に映すよりは遥かに良好です。均質で凹凸の無い面に投影する事は、シャープさや発色に極めて重要なのがわかります。欠点は黒縁が無いので枠のメリハリに欠けるところですね。あと、エアコンの風で揺れるので軽く固定しています。

 実はニトリスクリーンの前は白模造紙に投影していました。黒縁もつけて映りは悪くないのですが折り目が付いたり使い勝手が悪くて断念ずっと壁に貼っておける人なら模造紙はコストパフォーマンス最強かもしれません。

狭い部屋でも大スクリーンで見る楽しみ


 いまやアニメもPCで見るのが普通。部屋にTVを持っていないという人も増えていると思います。13 インチのノートPCでも近接視聴なら充分楽しめますよね。よく分かります。そんな時代に狭い部屋にはバカでかい80インチ(畳一枚)で視聴する意味って何でしょう?

非日常性・没入性

 初めてプロジェクターを投影した時、『こんな贅沢をしていいんだろうか・・・』と一人悦に入ったのを思い出します。大画面はそれだけで非日常性を演出してくれます。部屋を暗くして視聴するので作品に対する没入感も抜群です。

大画面の印象の違い

 とにかく細かい所がよく分かります。こんな書き込みもあったのか!と驚く事もしばしば。細かい所まで気を使っている製作者の意図や苦労が一層理解できます。小画面の時とは印象が変わる事も多いです。もちろん良い事ばかりではなくて、小さいからこそ見やすい作品というのもあります。でもライブシーンなんかは臨場感や迫力が断然違います。


むしろTVを排除できる

 アンチTV派のミニマリストの人でも映画や番組で見たいものがあったりします。そんな時にPCの小画面で楽しむのもいいですが、不要なときは片付けておけるのがプロジェクター。中途半端なサイズのTVを常設しておく必要がありません。


安くなった事で生まれる新しい考え方



 どうでしょうか。折角プロジェクターが安く買える時代、かつては高額でコストパフォーマンスが問題でした。『映画館何回分だ?』と思うと導入するのはよほどの趣味人・・・。でも数万円というコストになった現在、映像を見る手段の一つとしてハードルが低くなりました。自分には関係ないと思わずに積極的に選択してみると新たな感動を得られると思います。

 今後は格安をテーマに『サラウンド』や『ニトリスクリーンの取り付け方』についても書きたいと思います。

続き『団地de格安プロジェクター生活 (2) サラウンドは必須?

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