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残響のテロル 感想と実写キャスティング(妄想)


東京を舞台にしたテロリストと警察の対決 


 謎めいた2人の少年、ナインとツエルブが東京に引き起こす爆破テロ。しかし彼らのテロは死者が出ないよう周到に計算されていた。

 二人の謎掛けに気がついた刑事の柴崎。彼はある事件がきっかけで左遷されていた。柴崎の推理で二人の意図を読み解くと、そこには国家的秘密が隠されていた・・・。

 ナインとツエルブの計画は順調に進んでいたが、2人の女性の出現によりその計画は次第に崩れていく・・・。

「残響のテロル」第二弾PV noitaminaofficial(公式)

久しぶりに見た骨太ドラマアニメ


 かなり良かったです。そういえば骨太のドラマアニメなんて久しぶりに見た気がしますね。1話目でガッチリ掴まれて、2話3話のスピード感ある謎解き展開に引き込まれました。途中で尻すぼみにならないか心配でしたが、最後まで勢いを維持していたのは見事ですね。

 こんな風に 緊張感を維持するってすごい事だと思います。しかもオリジナル作品ですからね。結末は賛否あるでしょうが、しっかりと着地した感じで不満はなかったですね。

 ヒロイン(?ではないかも)役のリサが登場したときには、『あ〜きっとこのコが足を引っ張る話なんだろうなぁ』と嫌な予感がしました。もちろん予想通りなんですが(笑)でも意外にも不快な感じがしなかったんですよね。この辺が脚本というか演出のうまい所だなと思いました。

 どうして不快に感じなかったかと言えば、ナインとツエルブにも与えられるものがあったから。たしかにリサはダメで弱くて二人を窮地に追い込んでしまうのですが、リサは図らずも2人の人生の欠けた部分を埋める役割を担っていた。だから憎めないのかも。

 それにしても、SFでもファンタジーでも日常でも青春でも萌えでもないアニメって久しぶりに見ました。コメディーシーンもサービスシーンも一切無い硬派な作品。1話見て面白いと思った人は期待して良いと思います。

テロリストのアニメといえば


テロリストのアニメで印象的な作品と言えば、『機動警察パトレイバー the Movie』※下記注(『機動警察パトレイバー2 the Movie』もかな『WXIII 』は良く覚えていない・・・)


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 劇場版パトレイバーはテロリストが冒頭で自殺してしまい警察が彼の謎掛けを読んでいくという流れ。残響のテロルの違う所はテロリストからの視点と刑事からの視点の両方から話が進む所ですね。

 パトレイバーでは首謀者は狂った思想(それなりに言い分もある)の持ち主。だけど彼の幻影を追う事で東京の歴史を俯瞰し問題を明らかにするという渋い良さがあった。残響のテロルではテロリストの言い分も尤もな所もあって憎めない。警察との戦いのようであって実はもっと大きな敵が 見えてくるという話。

 どちらも政治的・歴史的なバックグラウンドが重要であるので 日本の戦後体制とかにぐっと来る人は楽しく見られると思う。

もし実写版ならリサは能年玲奈


 こういう作品をアニメでやる意味ってなんだろう。実写版のドラマにしやすい話だなと思った。ハリウッドリメイクとかしたらド派手な映像が容易に思い浮かぶし、結構面白い物になりそうな気がする。でも劇場版パトレイバーと同じく東京というバックグラウンドが肝なので、そこが変わると根本から別作品になってしまうね。

 じゃあ日本で実写ドラマ化したら・・・。。

ナイン:若い頃の『松田龍平』とか似合いそう、今の俳優さんだと思いつかないな。
ツエルブ:『神木隆之介』くんなんか意外とよさそう。
リサ:影のある天然な女優で『能年玲奈』とか。料理失敗シーンとか似合う。
刑事の柴崎:『真田広之』だね、ギャラ高そうだけど。
捜査一課長の倉橋:『石橋蓮司』かな、もう少し若いのなら『中野英雄』もいいかも。
ハイヴ:難しい・・・『剛力彩芽』かな、ガッチャマンみたいになりそう。

 実写映画ならこのくらいの豪華キャストもありかな、無理だろうけど。でもアニメの雰囲気を再現するのは難そう。一貫した静かなトーンはアニメの絵の力のおかげだと思う。省略して適度に抽象化しているからあの味が出せるんだろうね。

深夜アニメはまだ知らないことだらけ


 フジテレビのノイタミナ枠のせいかは知らないけれど、お金かけて丁寧に作っている印象。ブルーレイだのグッツだのCDだの、色々と収益を上げる事に腐心している昨今において、オリジナル作品としてこんな硬派な作品が出来る事はすごく冒険的な事なんだろうと想像する。

 しかし、監督がスペースダンディの総監督と同じ人と聞いて驚いた。でも実力派でチャレンジングな作品という意味ではスペースダンディと同じかも。なんだか色々知らないことが多くて驚いた。まだまだアニメの事を知らないなぁ。

残響のテロル(全11話 2014年)公式サイトhttp://terror-in-tokyo.com
原作・監督:渡辺信一郎
アニメーション制作:MAPPA

※注:『機動警察パトレイバー the Movie』って98分だったんだね。すごく内容が濃いイメージだったけどこんな短時間に詰め込んでいたとは(驚)当時はすごく緻密な映像だった印象だけど今見ると古く感じるんだろうなぁ。あ制作会社が『スタジオディーン』なんだね。当時は全然気にしてなかったけど'75年設立の老舗だったとは知らなかった。しかも社名は『勇者ライディーン』からだなんて。ライディーン大好きだったよ若い人は知らないだろうけど。最近は桜Trick』のイメージが強烈だったのでそっち系のイメージしか無かったです。



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