予告編ではわからない羽川翼のエピソードが丁寧に描かれた作品 羽川ファンとしては非常に満足度の高い評価をしたい 予告編より画像引用 (当ブログの画像引用について) © 西尾維新/講談社・アニプレックス・シャフト |
一人で行ったおかげで思いっきり堪能できました。カップルで行くとちょっと人目が気になって落ち着かない内容かもしれませんね(笑)周りに遠慮せず思う存分ニヤニヤ・・・ではなくて、堪能するなら一人の方が良いかも。それにしても・・・また見たくなってきたぁ。羽川翼ファンには中毒性の高すぎる作品ですよ、これは!
コアな物語ファンの方には『もっと違う感想あるだろ!』と怒られそうですが、かなり遅れて物語シリーズ見始めた新参なので細かい点はご容赦ください。【文末に追記あり:3・4回目を見てきました!】
1作目 鉄血篇の感想はこちら。
傷物語 Ⅰ 鉄血篇 感想 :劇場作品としての気合を感じた! (この頃はまだ化物語しかみてなかったなぁ・・・)
※以下少しネタバレありのレビュー&考察となりますのでご了承ください。
密度の高い2作目は、羽川モードにして正解
ゆったりとした進行の1作目に比べると『熱血編』はテンポ良く69分間密度の高い展開でしたね。ポスターやWebのイメージでは成長したキスショットを前面に出してたじゃないですか。(原作は未読です)
だから羽川さんは意外と出番少ないのかな?と思ったんです。でもなんか『予感』がしたので直前に『化物語 つばさキャット』と『猫物語』を見直して羽川翼モードに気分を盛り上げて鑑賞に臨みました。
成長した姿のキスショット・アセロラオリオン・ハートアンダーブレード 可愛いけど出演自体は今回少なめ © 西尾維新/講談社・アニプレックス・シャフト |
そしたら、これが大正解。もう羽川翼 篇と言ってもいいくらい彼女がフューチャーされた回でしたね・・・前回の『鉄血篇』でも羽川さんと出会う『冒頭の名場面』が堪能できましたがやっぱり食い足りない感じだったのは正直な所。
それが本作『熱血篇』ではメインヒロインたるに相応しい存在感でしたね。阿良々木くんが羽川さんに恋しちゃうまでの流れを丁寧に描いていたのが印象的でした。ただそれ以上に観客である自分に向けても、羽川さんの魅力をこれでもかっ!ってくらい盛り込んでいて至福の時間を過ごせました。
猫耳より萌える羽川さんの猫の口
予告編ではバトルシーンが中心でしたが、本編でこんなに羽川さんとのシーンが多いとは驚きましたね。二人の会話のシーンはバトルシーンと同じくらいの比重で丁寧に描写されています。動きがなくて物足りないという感想も聞きますが、自分としてはバトルシーンよりも会話シーンの方が好きで、本当に見入ってしまいました。もっといつまでも続いて欲しい・・・って感じでしたね。
本作では羽川さんのすっっごく可愛い猫みたいな口がたくさん出てきて・・・もうたまらないですね。個人的には猫耳より猫口の方が何倍も萌えるなぁ・・・障り猫は当然まだ出てきませんが、今後の展開を暗示するという意味でも印象に残りました。
猫みたいな最高に可愛い口元のシーンがたっぷり © 西尾維新/講談社・アニプレックス・シャフト |
切なすぎる前半の表情!
前半の長い二人の対話シーン。阿良々木くんが羽川さんを邪険にするシーンですが、あれ本当に切なくてよかったです。突然ひどいことを言い出す阿良々木くんに対するあの表情。立つ瀬がないような、戸惑いを隠せない、笑顔とも泣き顔とも言えない表情!
察しのいい羽川さんですから、事情があると分かっていながらも、やっぱりショックを隠しきれないあの感じ・・・なんとかうまく取り繕うとする様子が、見てるだけでこちらも切なくて仕方ないんだけど・・・もう最高でした。
いつものポーズで楽しく話してたのに・・・ © 西尾維新/講談社・アニプレックス・シャフト |
その後の例のスカート上げちゃうシーン・・・阿良々木くんじゃなくても『うぁああぁ・・・』って感じになるけど、(映画館でも声出ちゃってる人いました 笑)あのシーンは本当に羽川さんらしさがよく出てますよね。阿良々木くんが引くくらいの献身という意味で。『なんならブラウスも・・・』って気の利ききすぎるダメ押しが最高でした。
しかし猫物語(黒)での『なんでもするから誰にも言わないで・・・』もそうだったけど、彼女は本当に人の嗜虐心を凄まじく刺激しますね。心を『もぎゅっ』と掴まれるようです。
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イノセントな積極性
中盤の阿良々木くんの着替えのシーンも本当に好きだったなぁ。眠っているキスショットの傍で羽川さんの積極的な感じが意外というか、純粋に阿良々木くんのガタイの変化に興味を持っているようでもあり、それを口実にしたボディータッチのようでもあり・・・それでいて照れまくるし・・・このシーンも猫口が多かったし本当にときめきまくるシーンでしたねぇ・・・。
吸血鬼になった体の変化に興味を持つ羽川さん 微妙な心持ちが楽しいシーン © 西尾維新/講談社・アニプレックス・シャフト |
それにしても、要領よく着替えを用意して促したりする所なんかも、出来すぎる献身というか、羽川さんらしさを表してますね。のちに彼女の問題となる『白さ』であり『イノセントすぎる性格』をちょっと暗示しているのかな。
そういえば猫物語(白)でハンターのエピソードに再会した時、彼に『普通になったな』と言われてたけど、猫に取り憑かれる前のこの羽川さんはやっぱり普通じゃないのかな?まあ普通じゃないといえばその通りだけど・・・。
あと、その後のHな本がバレるシーンは笑ってしまいました。『眼鏡の委員長』ってそんなピンポイントの記事あるかよっ・・・て、おもわず笑っちゃったんだけど、周りの人はみんな無言で恥ずかしかった・・・原作読んで知ってたのかな?
でも1と違って物語シリーズらしいデフォルメした笑いのシーンが結構ありましたね。あれをシネスコの大画面で見ると不思議な感じもしますけどやっぱり物語シリーズっぽくていいですね。
三つ編みのように『舞う』美しい・・・!
そして2人目のハンター『エピソード』との戦闘に巻き込まれる羽川さんのシーン。死にかけるとはいえ、まさかあんな風に露骨に描写されるなんて思わずびっくりしました。
予告ではわからない露骨な描写に驚いた © 西尾維新/講談社・アニプレックス・シャフト |
原作を読んでないんだけどあんな風に描写されているのかな?本来グロテスクになるようなシーンなのに、自分は正直、美しく感じてしまって・・・羽川さんって何もかもキレイなんだなぁ・・・って。まるで風にたなびくお下げ髪のように腸を眺めてしまいました。(その夜、謎の腹痛に苦しめられたのは呪いだったのか・・・)
ところであの時、羽川さんが『阿良々木くん、うるさい・・・』って感じの台詞を呟いた気がするんだけど、あれはどういう意味なんでしょうね。無茶苦茶辛そうな表情だったから『この辛い時に大きい声ださないで!』って意味なのか、『そんなに取り乱さないで冷静になって!』って事なのか・・・妙に印象に残りました。
想定外のプレゼントに衝撃
そして最大の衝撃シーンは最後の草原でのシーンでしたね。淡々と語り合ったり青春したりするシーンもすっっごく好きで見とれちゃうんだけど・・・まさか最後に羽川さんがアレを渡すとは・・・ちょっと想定外だったので衝撃大きかったです。もう渡す前から『ちょ・・・えっ!えっ!』って感じで、あの動き・・・本当ヤバイです(笑)見てる方も心をぎゅっと掴まれちゃいますね。
見てる方も取り乱して記憶が定かではない・・・ © 西尾維新/講談社・アニプレックス・シャフト |
羽川さんとしては(自覚が薄いとはいえ)命の恩人である阿良々木くんへの恩返しも含めた『エール』だったのかな?『返して』って言ってたしね。『必ずまた学校に戻るように・・・』って。でも羽川さんにあんなことされて恋に落ちない男はいない・・・と思うんだけど。
猫物語(黒)で、阿良々木くんが羽川さんに対する自分の気持ちが『恋』かどうか月火ちゃんに聞いていたけど、このシーンを見ちゃうと確かに『自分は何が原因でときめいちゃってるんだろう』と考えちゃうのも無理はないか・・・って思いました。
過剰な献身性が呼び起こす気持ち
それにしても羽川さんの阿良々木くんに対する献身性というのは、たしかに彼が引いちゃうくらいの踏み込み具合で、その過剰さがこちらの心も不安定にさせてしまいます。
しかも非常に賢くて人生経験もある女性が・・・てのが尚更で。まあそれが、後に明かされる彼女の白さゆえのものとしても、見るものとしてはなんか冷静でいられない気持ちにさせちゃうんですよね。
過剰な献身性は見ているものを不安定にする © 西尾維新/講談社・アニプレックス・シャフト |
それだけに、阿良々木くんが羽川さんじゃなくて戦場ヶ原さんを選んでしまうという現実にものすごい心をかき乱されるものがあるんだよなぁ。恩義に感じすぎて恋愛を超えてしまっているのだろうけど、本当に理不尽さというか辛さを感じます。それが物語シリーズの面白い所でもあるんだけどさ。
『ここさけ』では失恋をポジティブに捉えていた自分だけど、羽川さんについてはすんなり納得はできないよね。やっぱり彼女は報われなきゃおかしい・・・って思ってしまう。それもこの過剰な献身性があるからなんだろうなぁ・・・と、思うんですよね。
別格のメガネキャラ
しかし改めて、羽川さんって数ある眼鏡キャラの中でもやっぱり別格だなぁ・・・まあ眼鏡絶対主義者ではないので、羽川さんがコンタクトにしても怒りはしなかったですけどね。
とはいえ眼鏡キャラとしての羽川さんをこのシネスコサイズのスクリーンで堪能できることの喜び。もうそれだけで劇場版にしていただいたことに感謝したいんですよね。シネスコを有効に使った構図も多くて、本当に贅沢なもの見たという気がします。
3作目への期待とやっぱり劇場で見たい作品
いやぁ、羽川さんの事ばっかり書きましたが、もちろんドラマツルギーとのバトルシーンも素晴らしかったですし、1作目同様にTVとは違う構図やスピード感のある絵作もよかったです。
バトルシーンも素晴らしいが、このシーンだけは笑ってしまった。 手抜きではないんだろうけどしつこい! © 西尾維新/講談社・アニプレックス・シャフト |
1作目に比べると内容も濃いので満足感は高いですが、3部作の2作目ですからね。3本完成してから一気に鑑賞するのもいいかもしれません。とはいえ、フルサイズのシネスコスクリーンで見る美しい映像は本当に代えがたい魅力がありますね。
本作は何度も映画館で『鑑賞』したいと思わさせる作品でした。ちょっと忘れちゃってるシーンもあるしね。ただ、きわどいシーンをみんなで見る感覚ってのはやっぱり独特のものがありますね(笑)1作目で経験済みとはいえ、知り合い同士だとちょっとはずかしいかも・・・。
しかし原作未読者としては3作目の『冷血篇』はどうなるんだろう・・・と、期待と不安が入り混じります。まあ、原作の評判が良いのは知ってるので不安はありませんけどね(笑)ハッピーエンド的な話ではないでしょうからちょっと身構えちゃいます。
3作目は阿良々木くんとキスショットの話が中心になるのかなぁ・・・と思いつつも、羽川さんは今後どう関わってくるのか?正直よくわかりません。むちゃくちゃ楽しみな来年の1月。本当に期待してます!
その前にもう一度見て追記補足できたらいいなぁ。※2回目を鑑賞して本稿を一部書き直しました。う〜ん3回目も見たいぞ・・・本当に癖になるよ。
1作目 鉄血篇の感想はこちら。
傷物語 Ⅰ 鉄血篇 感想 :劇場作品としての気合を感じた!
【追記:3・4回目を見てきました!】
いやぁ、結局4回目も見に来ちゃいました。飽きるどころがドンドン良くなっていきますね・・・最初はちょっとインパクト強すぎてちゃんと受け止めきれないんだけど、落ち着いて見るとハマっていくパターンって個人的にちょっとやばい。
『感動』っていうわけじゃないんだけど、幸せいっぱい萌えいっぱい・・・って感じで、とっても満ち足りた気分になるんだよなぁ。最初は違和感あったBGMやフランス語のEDもすごくしっくり来るようになりました。
感動して立てなくなるような作品ももちろん良いけど、上映後にエネルギーを充填されて小躍りしたくなるような作品もクセになります。後半の草原のシーンの心地よさは異常・・・ずっと続いて欲しいって思っちゃいますね。
世間では単なる萌えアニメになったとか、退屈なシーンが多いとか・・・結構厳しい意見もあるようですが(笑)この気持ちわかってくれる人沢山いるよね?(だって6週目の早朝上映なのに20人くらいお客さん来てたもんね)
本当に最高です!これを3部作の劇場版にしてくれて本当にありがとう!この羽川さんを大スクリーンで見られる幸せ・・・感謝の気持ちでいっぱいですよ!
原作:西尾維新(講談社BOX)
総監督:新房昭之/監督:尾石達也
キャラクターデザイン:渡辺明夫 守岡英行
アニメーション制作:シャフト
傷物語 公式サイト
http://www.kizumonogatari-movie.com
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