※超絶絶賛系のレビューになりますので予めご容赦ください(笑)
※こちらは1期劇場版の感想になります。2期劇場版は下記のリンクをご覧ください。
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©武田綾乃・宝島社/『響け!』製作委員会 予告より画像引用(当ブログの画像引用について) |
確かにストーリーとしては『総集編』だけど、しっかり掘り下げ感も出てて後半は端折っている違和感を感じませんでした。数々の名シーンをしっかり押さえながらも総花的にならずメリハリのある構成・・・もう何度も感動して泣いてしまいましたよ。
さらに極め付けはエンディング!予告編で主題歌が使われないので『どうなるの?』と期待と不安が入り混じっていましたが・・・やられました。というかやっぱりそうくるよね(笑)本当に素晴らしいEDでした。
劇場公開の特徴を生かした構成。総集編の欠点を最小限に抑えて、作品の魅力を最大限に表現できた作品です。映像もさらにブラッシュアップされて、まさに京アニ渾身の劇場版品質!TVシリーズのファンにとっても満足できるし、未見の人にはTVシリーズも見たいと思わせる作りにになっています。
総集編としては文句のつけようがない出来。 単なる『2期へのまとめ』を超えて単体作品としても十分高い完成度。ぜひ映画館で見ることをお勧めしたい作品です。
劇場版 響け!ユーフォニアム~北宇治高校吹奏楽部へようこそ~
予告 KyoaniChannel (公式配信)
予告 KyoaniChannel (公式配信)
※ストーリー上のネタバレは少ないレビューですが未見の方はご注意ください。
関 連 ユーフォ2期のオープニングの感想です。
響け!ユーフォニアム2 OP感想:イントロ13秒に詰め込まれた夏の青春 - アニメとスピーカーと‥
やっぱり不安だった劇場版
初日の劇場は大きめの部屋がほぼ満席!みんな京アニ・ユーフォファンだと思うとなんだか高揚してきて・・・やっぱりこの雰囲気すごく好きです。
当然ブログにも何度も書こうと試みたんですけどね。自分も吹奏楽部の出身ということもあって思い入れが強くなりすぎちゃって・・・なかなかまとまらないんですよね。
そんな時に劇場版&TV2期のニュース。もちろん嬉しい反面、劇場版は総集編と聞いて大丈夫かなぁ・・・て不安になりました。だって13話をたった103分にまとめるんですからね。どこを切っても難しそう。
あの素晴らしい作品が端折ったツギハギだらけの作品になるのか・・・?と心配になります。2期を劇場版でやってくれた方がいいなぁ・・・なんて正直思ったんですよね。
驚くほど自然な再構成!
しかし、そんな心配を吹き飛ばす完成度!本当に想像以上で驚きました。前半こそ久美子のモノローグで繋いでいく総集編的な構成。でもそれだって割と違和感なく繋いでくれたんですよね。
主人公の1年生、黄前久美子のモノローグで前半は進行する ©武田綾乃・宝島社/『響け!』製作委員会 |
驚いたのは中盤から。サンフェスの再会シーン以降ですかね。今回、TVシリーズの復習はあえてしないで劇場版を鑑賞したからなおさらなんですが、もう総集編だってことを全く意識せずに見られました。
本当に不思議なくらいの違和感のなさ。同じように総集編だった『劇場版 境界の彼方 過去編』では、主人公以外を大幅カットした大胆な再構成で驚かせましたが、今回のユーフォは基本的な構成は変わっていません!
もちろんディテールは省略されているんだけどポイントを押さえているのでスカスカな感じが全然しないんですよね。後半のみっちり詰まった、でも足早ではなくて落ち着いた進行・・・魔法でも見せられているような見事な構成でした。
【追記】セリフを全編再録してたんですね!総集編の違和感が少なかったのはそのおかげかもしれませんね。(参考:映画ナタリー)
名シーンがいっぱいの作品
本作はTVシリーズの頃から本当に名シーンの多い作品でしたよね。このシーンは絶対外せないっ!て感じの印象的なシーンがたくさん。お気に入りのシーンを挙げろと言われても本当に迷います。
祭りの告白、みどりちゃんと泣き合うシーン、麗奈との夜景、サンフェスの梓との会話、もっとうまくなりたい!、再オーディションの挙手、デカリボンの号泣・・・もうキリが無いけどこんなに名シーンばかりの作品も珍しい。
TVシリーズでも話題になった橋を駆ける名シーン 本当に名シーンのたくさんある作品でした ©武田綾乃・宝島社/『響け!』製作委員会 |
どれも削れないけど、全て盛り込んだら総花的でバランスの崩れた作品になりそう・・・って心配をしてました。そしたら全部入ってるのに全然崩れないの・・・すごくないですか?
元の構成・脚本の力がすごいのかなぁ。もちろん祭りの告白シーンに至る詳細とか、ユーフォの2年生中川先輩のディテールとか、特に前半のシーンは省略が多かったです。
でも、その省略の仕方が絶妙で、ただ省略するのではなくて微妙に手がかりを提示して、観客にTVシリーズへの興味を促すつくりになってると感じたんですよね。なんかウラがあるんだろうなって思わせる・・・そこにすごい感心しました。
劇場版だけでも十分に楽しめる。でも総集編を見たからもう本編は見なくていいや・・・とは思わせない。TV版でディテールを確認したくなる・・・相矛盾する問題を解決したすごい構成だと思いました。
圧巻のコンクール演奏シーン!
今回もうね・・・本当にびっくりしたというか感激したのは、コンクールの演奏シーンですよ。TVシリーズでも相当なクオリティーで息を呑んだシーンでしたけど、もう数段のクオリティーアップでしたよね。
特に各楽器の演奏を指使いまで精密に描写。TVシリーズだと多くの演奏は指使いが見えないレイアウトで作画をしていましたが、さすがは劇場版。ここまでやるかっ!ってくらいの再現をしていましたね。妥協を排した表現にどれほどの苦労があったかと思うとそれだけで打ち震えました。
劇場の低音サウンドと相まって素晴らしい演奏表現 ©武田綾乃・宝島社/『響け!』製作委員会 |
またみどりちゃんのコントラバスの運指もTV版よりブラッシュアップしてましたよね?多分ですけどそんな気がするんですよ。格段に自然でリアリティが増して見えました。音響の良さと相まってコントラバスがほんとすごい!って感動しました。
もう本当に凄すぎて・・・ガルパン劇場版もそうだったけど、技術的に凄すぎる表現を見せられるとね・・・圧倒されちゃってね、もうそれだけで涙出てきちゃうんですよね。
劇場版ならではの感動
劇場版の良さってなんといっても103分間、集中して見せてくれるところ。TV版は当然素晴らしかったんだけどやっぱり劇場で見ると違います。一気に見せる映画ならではの構成が効いています。
例えば、再オーディションの挙手のシーンとか。もちろんストーリーを知っているからってこともあるけど、TV版以上にしっかり感動できました。麗奈との山のシーンも吸い込まれるような映像で本当にシビれました・・・。
再オーディションの挙手のシーン これ以外もTV版の時以上に感動できたところが多い ©武田綾乃・宝島社/『響け!』製作委員会 |
あと、サンフェスの『わたしはもうスタートしている・・・』ってセリフなんてTVシリーズでは全然泣かなかったのに、思いっきり目頭が熱くなってしまいましたね。
集中して一気見できるからこそ思いっきり感動できる。こんな劇場版を作ってくれて本当に感謝しかありません。
エンディングは本当に素晴らしい!
そしてなんといっても言及したいのはエンディング!このブログのテーマはOP/EDですからね。TV版最終回のエンディングは本当に素晴らしくて・・・あまりに感動して体が固まっちゃったんですよ。吹奏楽版の主題歌『DREAM SOLISTER』が不意打ちで涙が止まらなくなった思い出・・・本当に良かったなアレ。
素晴らしかったTV版最終回のエンディングより画像引用 劇場版はさらにグレードアップして涙が止まらなかった ©武田綾乃・宝島社/『響け!』製作委員会 |
そんな思い出があるので劇場版のEDも期待と不安が入り混じって注目していました。京アニの劇場版OP/EDは期待しすぎて拍子抜けすることも多かったので、かなり警戒してたのですが・・・もう今回は最高でした!
予想通りオープニングは無しでしたがエンディングは『DREAM SOLISTER』の吹奏楽+ボーカルバージョン。しかもフルコーラスとはね!さらにTVシリーズでは振り返り的な映像でしたが、劇場版はコンクールのエピローグカットが延々と続く・・・もうコレ最高!
予想通りオープニングは無しでしたがエンディングは『DREAM SOLISTER』の吹奏楽+ボーカルバージョン。しかもフルコーラスとはね!さらにTVシリーズでは振り返り的な映像でしたが、劇場版はコンクールのエピローグカットが延々と続く・・・もうコレ最高!
TVシリーズ最終回の良さをさらにグレードアップさせたエンディング。こういうのを見たかった!ってシーンをたっぷり見せてくれました。吹奏楽コンクール経験者なら誰でもグッときちゃうんじゃないかな。
少なくとも自分はエンディングで涙が止まりませんでした。決して派手な演出じゃないけど心に染み入るエンディングでした。
これ以上ない完成度の劇場版
映像のクオリティアップや追加カットなどもあり、これはもはやTVシリーズの総集編とは言えませんよね。エピソードのディテールは省略されているものの、非主要キャラの部員の見せ方はTVシリーズより印象深かったりします。
やっぱり久美子と麗奈が軸になる構成なわけだけど、個人的にはちゃんと群像劇(というか、それを強くイメージさせる作り)になってたと思うんですよね。オーボエの彼女にも、クラの彼女にも、パーカッションの彼にも・・・きっとそれぞれの物語があるんだなって想像させる演出になってたと思います。
中堅キャラも詳細を抑えながらもかなり描かれていた デカリボンこと吉川先輩は劇場版でもやっぱり泣ける素敵な人 どのキャラも本当に魅力的・・・ ©武田綾乃・宝島社/『響け!』製作委員会 |
TV版を見たから劇場版は不要なんて全くありえない完成度の作品。単体で十分に評価できる作品で、かつTVシリーズも見たくなる。再編集の劇場版はこうであってほしい・・・そんな無理難題を実現してくれた驚異の劇場版。
好きだった作品の劇場版がこんなに素晴らしいなんて・・・ファンとしてこんなに嬉しいことはないですよね。
追伸:その他一言コメント・・・ネタバレ注意
・みどりちゃんの本名がなかなかでてこないので焦りましたよ。サファイアやめちゃったの?って。呼ばれたのって1回だけだったかな?
・副部長の田中あすか先輩のブラックな感じは劇場版では薄まってましたね。でも2期ではきっと彼女に一波乱あるんだろうなぁ・・・って予感(原作未読)
・葉月の告白シーンは入れてくれて本当に嬉しかった。確かにディテールが弱いので印象は薄くなってるけど・・・やっぱり劇場でも見たかったので感謝。
・デカリボンこと吉川先輩の泣き声あんな大きかったっけ?ちょっとびっくり。やっぱり撮り直してる?でも彼女すごくいいよね。劇場版でなおさら好感度アップしました。
・橋のシーンで塚本の『俺ももっとうまくなりてー』はディテールが省略されているので初見の人にはちょっと違和感残るかな?
・京アニお得意のピントずらしの効果。多用していたけどワザとらしさも無くてすごくいい感じ。映画館のスクリーンでみると一層映えますね。
・池田晶子さんのキャラクターデザイン・・・本当にすごいね。サブキャラまで素晴らしすぎ。色紙も最高!このデザインやばいですね。
・幼馴染の斎藤葵先輩についてはほとんどカットでしたね。部の暗い部分を描くキャラでしたが、ユーフォの中川夏紀先輩の暗い部分もかなりカットされたので仕方ないけど。夏紀先輩にはちょっとシンパシーを感じる。
・でも一番の押しは?と言われれば部長の晴香先輩かな。中間管理職的な苦悩・・・むっちゃ吹奏楽あるあるだし、本当に頑張ってる感じが出てて応援したくなりますね。
・やっぱり自分は花田信者なのかなぁ・・・。
※思いついたら随時書き加えます(笑)
原作:武田綾乃 (宝島社文庫『響け!ユーフォニアム 北宇治高校吹奏楽部へようこそ』)
監督:石原立也/脚本:花田十輝
キャラクターデザイン:池田晶子/シリーズ演出:山田尚子
美術監督:篠原睦雄/色彩設計:竹田明代
劇場版 響け!ユーフォニアム 公式サイト
TVアニメ 響け!ユーフォニアム 公式サイト
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