TVアニメ版『最近、妹のようすがちょっとおかしいんだが。』(妹ちょ。)をようやく鑑賞できました。2014年放映ですから見終わるのに2年もかかっちゃったか〜(笑)リアルタイムで録画してたんですけどね。
しかし、もう笑っちゃいましたね。ラブコメのコメディー要素がかなり強くて、アレな所も結局はコメディーなんですよね。思わず笑っちゃうシーン多数。まあ自分がおっさんだからかもしれないけど、かなり楽しく見ることができました。
奥さんはあんまり・・・って事で、なかなか見る時間が取れなかったんですけど・・・とはいえ、空き時間にサッと観てしまうには惜しい作品だったんですよね。
最初の数話を見た時に、これは絶対面白い作品だ!って直感しました。ストーリーがかなり期待させる展開っぽかったんですよね。
あとOP/EDの楽曲もすごく好みで、とにかく大事に見たい気持ちになってしまって・・・大事にしすぎて2年も経ってしまいましたが(笑)
12話まで見ての感想は『楽しい!』の一言。ラブコメとして本当に笑っちゃうところが多いし、『切なさ』や『ときめき』ってよりも『キュンキュン』っていう表現が本当にぴったりの全12話でしたね。
特に『幽霊の設定』を上手に使って、これまでに無いような『スピート感のあるツンデレ』を表現しているところは面白い!
強制的にツンとデレが切り替わることで、コメディーとしてすごく良くできてるし、ツンデレ自体へのパロディーになってる感じがします。
ところで、本作を観るまえは『また妹ものかよ・・・』って思ったのが正直なところ。だって、どうしたって超有名作品の『俺の妹がこんなに可愛いわけがない』の2番煎じか?と思っちゃいますよね。だから『俺妹』のパロディ的なやつかな・・・くらいの気持ちで見たんですよね。
そしたら、全然違っててびっくり。この意外性が結構良かったかも。妹といっても義理だし、内容自体は『妹もの』というよりもオーソドックスな学園ラブコメに近いかな。そういう意味では妹ものが苦手な人も全然オッケーな作品だと思います。
本作の特徴は『妹もの』であると同時に『幽霊もの』ってところですよね。不機嫌な義理の妹『美月』に、謎の前世を持つ幽霊少女の『日和』が憑依する面白さ。性格が反対な彼女たちの入れ替わりと、日和の前世の謎解きが本作の大きな流れ。
ところで、幽霊が出てきてちょっとHなラブコメといえば思い出すのが、1980年代の少年漫画『おじゃまユーレイくん』です。
40代の人でも知らない人は多いと思うけど、この作品は自分が『生まれて初めて最終回で号泣』した思い出の作品なんですよね。
この作品も『幽霊&ラブコメ』だったのですが、最終回はまさかの感動大展開。小学生の自分は何度も嗚咽してしまうほど見事な最終回でした。(実は打ち切りに伴う急ごしらえの最終回だと知ってびっくりしましたが)
『妹ちょ。』も様々な謎や伏線が散りばめられていて本当にワクワクしてしまいます。どうしたって感動の最終回を期待してしまうんですよね・・・。
そういう意味で、ちょっと拍子抜けだったのは原作コミックがまだ連載中とのことで、アニメ12話では完結には至らないことでしたね。知らないで見てたのでちょっとびっくりしちゃいましたね。
本作はラブコメとしての楽しさと同時に、大きなストーリーの展開も楽しみですからね。原作コミックの完結後はなんとか2期をやってほしいなぁ・・・と期待してしまいます。
原作コミックの方はもう10巻まで進んで佳境に入ってきたようですね。下記のブロガー西京BOYさんによると、後半になるに従い、なんとピュアなラブコメに変化しているようで・・・思いっきり期待しちゃいますね。すっごい面白そう!
現在では定番の『ツンデレキャラ』ですが、最近のツンデレってちょっと暴力的すぎますよね。いくら女性キャラだからって・・・あれ、男女逆だったらただのDVだよなぁ・・・ってちょっと抵抗あるんですよね。
その点『妹ちょ。』の美月はツンツン状態でも手が出ることはほぼ無し。単純な性格のキャラではなくて、もっと複雑な揺れ動く心がうまく表現された目力のあるキャラになってますね。
だから不機嫌顏には相当にこだわっているなぁ・・・と思うほど、表情の作り方には力が入ってます。しかもすごいと思うのは、そんな不機嫌顏なのにむちゃくちゃ魅力的に描けてるんですよね。
不機嫌顏なのに不快な感じがしないっていうのはすごいなと思うし、表情から心の動きを感じることができます。この不快じゃない『ツン』が本作の魅力の一つですね。
もう一つツンデレの『デレ』を演じるのは幽霊の日和。憑依による強制的なツンデレ切り替えのアイデアは、無理なく強引な展開ができて本当に楽しいですよね。
心を閉ざしていた美月が日和の心とシンクロするように『ときめき』を感じてくるアイデアが(強引とはいえ)非常に面白いです。
なんといっても美月の表情の描きかたが素晴らしいですね。憑依されているとはいえ、この明るくカワイイ美月の表情。これも間違いなく美月の一つの側面だと思うと、『ウソ』ではなくて、もともと彼女の持っているものを引き出しているとも言えるわけで。
そのあたりは、美月の声優である橋本ちなみさんの演技力がすごいですね。本当に多彩な感情の変化を演じていて、特に不機嫌な感じや頼りなげな声の表情がすごく好きだなぁ。
日和に憑依された美月の演じ方も、日和と美月が混ざったような演技になっていてすごくいい感じ。
鈍感な主人公?の夕哉は思いっきり草食系で、個人的にあんまり感情移入できない・・・ってだけでなく、どちらかといえば脇役的な感じですよね。同じ『妹もの』の名作『俺妹』の主人公と比べても圧倒的に存在感が薄い。
男性向けのアニメなのに、男性主人公の存在感が希薄なのって不思議な感じもしたけど、やっぱり原作者さんが女性だからかな?なんか女性視点というか・・・少女漫画っぽさが少し入ってるんですよね。
そこが『妹ちょ。』が他の作品とちがう、独特のテイストになっている理由かもしれません。
本作は1話から結構飛ばし気味で、笑えるラブコメとは言え、深夜帯らしい作品です。人を選ぶ作品であることは確かですね。だから一部からは中身の希薄な作品と誤解されている気がします。
でも作品の質自体は大変高くストーリー性もある作品なので、そっち系の話題ばかりが注目されるのはちょっと残念です。
いよいよこれからストーリーが展開してくるか・・・という所で終わってしまいましたが、原作の進行を見るとラブコメとしても今後すっごく期待できる作品です。
だから、原作が完結した暁にはぜひ2期をやってほしいなぁ。1期が『キュンキュン』なら2期は『せつない』感じの物語が見たいなぁ。やっぱり本作は最後まで完結させて感動で終わりたいですよね。
そして名作ラブコメとして名を残してもらいたい・・・これで終わってしまうのはすごくもったいない。もっと高い評価がされるべき作品だと思いました。
エンディング 使用曲
小倉唯/「Charming Do!」MUSIC VIDEO *short ver.
KING RECORDS 公式配信
※OP楽曲『BINKAN♡あてんしょん』も超揃った三人のユニゾンの歌声が素晴らしく、オルガン風の伴奏が気持ちいい大好きな楽曲ですね。やっぱりOP/EDがいいと本編も注目してしまいますね。
原作コミック:松沢まり
監督:畑博之
シリーズ構成・シナリオ:倉田英之
キャラクターデザイン:鈴木大
色彩設計:鈴木ようこ/美術監督:田辺浩子
Dアニメストアにて配信中(2016/3現在)
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『最近、妹のようすがちょっとおかしいんだが。』より画像引用 (当ブログの画像引用について) (c)2014 松沢まり・ KADOKAWA 富士見書房刊/「妹ちょ。」製作委員会 |
しかし、もう笑っちゃいましたね。ラブコメのコメディー要素がかなり強くて、アレな所も結局はコメディーなんですよね。思わず笑っちゃうシーン多数。まあ自分がおっさんだからかもしれないけど、かなり楽しく見ることができました。
※一応ネタバレのレビューなのでご注意ください。
期待させるストーリー展開
奥さんはあんまり・・・って事で、なかなか見る時間が取れなかったんですけど・・・とはいえ、空き時間にサッと観てしまうには惜しい作品だったんですよね。
最初の数話を見た時に、これは絶対面白い作品だ!って直感しました。ストーリーがかなり期待させる展開っぽかったんですよね。
記憶のない幽霊と、天国への階段・・・秘密を知るの謎の同級生 展開を大いに期待させるストーリー! (c)2014 松沢まり・ KADOKAWA 富士見書房刊/「妹ちょ。」製作委員会 |
あとOP/EDの楽曲もすごく好みで、とにかく大事に見たい気持ちになってしまって・・・大事にしすぎて2年も経ってしまいましたが(笑)
楽しい『ハイスピードなツンデレ』表現
12話まで見ての感想は『楽しい!』の一言。ラブコメとして本当に笑っちゃうところが多いし、『切なさ』や『ときめき』ってよりも『キュンキュン』っていう表現が本当にぴったりの全12話でしたね。
特に『幽霊の設定』を上手に使って、これまでに無いような『スピート感のあるツンデレ』を表現しているところは面白い!
熱い幽霊『日和』と醒めた妹『美月』の物語 (c)2014 松沢まり・ KADOKAWA 富士見書房刊/「妹ちょ。」製作委員会 |
強制的にツンとデレが切り替わることで、コメディーとしてすごく良くできてるし、ツンデレ自体へのパロディーになってる感じがします。
二番煎じ・・・じゃなかった!
ところで、本作を観るまえは『また妹ものかよ・・・』って思ったのが正直なところ。だって、どうしたって超有名作品の『俺の妹がこんなに可愛いわけがない』の2番煎じか?と思っちゃいますよね。だから『俺妹』のパロディ的なやつかな・・・くらいの気持ちで見たんですよね。
恋のライバル『雪那』さん 意外とオーソドックスな学園ラブコメだった (c)2014 松沢まり・ KADOKAWA 富士見書房刊/「妹ちょ。」製作委員会 |
そしたら、全然違っててびっくり。この意外性が結構良かったかも。妹といっても義理だし、内容自体は『妹もの』というよりもオーソドックスな学園ラブコメに近いかな。そういう意味では妹ものが苦手な人も全然オッケーな作品だと思います。
キモは『妹』ではなくて『幽霊』
本作の特徴は『妹もの』であると同時に『幽霊もの』ってところですよね。不機嫌な義理の妹『美月』に、謎の前世を持つ幽霊少女の『日和』が憑依する面白さ。性格が反対な彼女たちの入れ替わりと、日和の前世の謎解きが本作の大きな流れ。
日和に憑依された途端『カワイイ妹』に豹変する美月 美月の魂は追い出される設定も面白い (c)2014 松沢まり・ KADOKAWA 富士見書房刊/「妹ちょ。」製作委員会 |
ところで、幽霊が出てきてちょっとHなラブコメといえば思い出すのが、1980年代の少年漫画『おじゃまユーレイくん』です。
40代の人でも知らない人は多いと思うけど、この作品は自分が『生まれて初めて最終回で号泣』した思い出の作品なんですよね。
この作品も『幽霊&ラブコメ』だったのですが、最終回はまさかの感動大展開。小学生の自分は何度も嗚咽してしまうほど見事な最終回でした。(実は打ち切りに伴う急ごしらえの最終回だと知ってびっくりしましたが)
『妹ちょ。』も様々な謎や伏線が散りばめられていて本当にワクワクしてしまいます。どうしたって感動の最終回を期待してしまうんですよね・・・。
原作のピュア展開と超絶待望の2期
そういう意味で、ちょっと拍子抜けだったのは原作コミックがまだ連載中とのことで、アニメ12話では完結には至らないことでしたね。知らないで見てたのでちょっとびっくりしちゃいましたね。
本作はラブコメとしての楽しさと同時に、大きなストーリーの展開も楽しみですからね。原作コミックの完結後はなんとか2期をやってほしいなぁ・・・と期待してしまいます。
原作コミックは2016年3月現在まだ連載中(amazon)
原作コミックの方はもう10巻まで進んで佳境に入ってきたようですね。下記のブロガー西京BOYさんによると、後半になるに従い、なんとピュアなラブコメに変化しているようで・・・思いっきり期待しちゃいますね。すっごい面白そう!
まるでしんしんと降る雪のように穏やかで、清廉とした空気感の作品になって来ていて 序盤と比べると、もっと言えばアニメ版と比べるとそのイメージの違いっぷりが凄いんですけど(笑 (中略)軟派なのはそれはそれで最高でしたけど(笑 今の透き通るような雰囲気の「妹ちょ。」にも是非触れて欲しいですし ある意味ここからが松沢まりさんの本領発揮だと思うのでその意味でも注目してみて欲しい一作です
erending Cult - 『最近、妹のようすがちょっとおかしいんだが。10巻/松沢まり』より引用
ツンデレ苦手な自分もこれならOK!の不機嫌顏
現在では定番の『ツンデレキャラ』ですが、最近のツンデレってちょっと暴力的すぎますよね。いくら女性キャラだからって・・・あれ、男女逆だったらただのDVだよなぁ・・・ってちょっと抵抗あるんですよね。
その点『妹ちょ。』の美月はツンツン状態でも手が出ることはほぼ無し。単純な性格のキャラではなくて、もっと複雑な揺れ動く心がうまく表現された目力のあるキャラになってますね。
ツンツン状態の不機嫌な美月の表情 (c)2014 松沢まり・ KADOKAWA 富士見書房刊/「妹ちょ。」製作委員会 |
だから不機嫌顏には相当にこだわっているなぁ・・・と思うほど、表情の作り方には力が入ってます。しかもすごいと思うのは、そんな不機嫌顏なのにむちゃくちゃ魅力的に描けてるんですよね。
不機嫌顏なのに不快な感じがしないっていうのはすごいなと思うし、表情から心の動きを感じることができます。この不快じゃない『ツン』が本作の魅力の一つですね。
『デレ』と『ときめき』のシンクロ
もう一つツンデレの『デレ』を演じるのは幽霊の日和。憑依による強制的なツンデレ切り替えのアイデアは、無理なく強引な展開ができて本当に楽しいですよね。
心を閉ざしていた美月が日和の心とシンクロするように『ときめき』を感じてくるアイデアが(強引とはいえ)非常に面白いです。
日和に憑依されたデレデレ美月の表情 (c)2014 松沢まり・ KADOKAWA 富士見書房刊/「妹ちょ。」製作委員会 |
なんといっても美月の表情の描きかたが素晴らしいですね。憑依されているとはいえ、この明るくカワイイ美月の表情。これも間違いなく美月の一つの側面だと思うと、『ウソ』ではなくて、もともと彼女の持っているものを引き出しているとも言えるわけで。
そのあたりは、美月の声優である橋本ちなみさんの演技力がすごいですね。本当に多彩な感情の変化を演じていて、特に不機嫌な感じや頼りなげな声の表情がすごく好きだなぁ。
日和に憑依された美月の演じ方も、日和と美月が混ざったような演技になっていてすごくいい感じ。
独特の女性視点が『妹ちょ。』の持ち味?
鈍感な主人公?の夕哉は思いっきり草食系で、個人的にあんまり感情移入できない・・・ってだけでなく、どちらかといえば脇役的な感じですよね。同じ『妹もの』の名作『俺妹』の主人公と比べても圧倒的に存在感が薄い。
まじめな薄味草食系の主人公『夕哉』 (c)2014 松沢まり・ KADOKAWA 富士見書房刊/「妹ちょ。」製作委員会 |
男性向けのアニメなのに、男性主人公の存在感が希薄なのって不思議な感じもしたけど、やっぱり原作者さんが女性だからかな?なんか女性視点というか・・・少女漫画っぽさが少し入ってるんですよね。
そこが『妹ちょ。』が他の作品とちがう、独特のテイストになっている理由かもしれません。
名作ラブコメ作品になるかもしれない『2期』を待望!
本作は1話から結構飛ばし気味で、笑えるラブコメとは言え、深夜帯らしい作品です。人を選ぶ作品であることは確かですね。だから一部からは中身の希薄な作品と誤解されている気がします。
でも作品の質自体は大変高くストーリー性もある作品なので、そっち系の話題ばかりが注目されるのはちょっと残念です。
いよいよこれからストーリーが展開してくるか・・・という所で終わってしまいましたが、原作の進行を見るとラブコメとしても今後すっごく期待できる作品です。
だから、原作が完結した暁にはぜひ2期をやってほしいなぁ。1期が『キュンキュン』なら2期は『せつない』感じの物語が見たいなぁ。やっぱり本作は最後まで完結させて感動で終わりたいですよね。
そして名作ラブコメとして名を残してもらいたい・・・これで終わってしまうのはすごくもったいない。もっと高い評価がされるべき作品だと思いました。
エンディング 使用曲
小倉唯/「Charming Do!」MUSIC VIDEO *short ver.
KING RECORDS 公式配信
※OP楽曲『BINKAN♡あてんしょん』も超揃った三人のユニゾンの歌声が素晴らしく、オルガン風の伴奏が気持ちいい大好きな楽曲ですね。やっぱりOP/EDがいいと本編も注目してしまいますね。
原作コミック:松沢まり
監督:畑博之
シリーズ構成・シナリオ:倉田英之
キャラクターデザイン:鈴木大
色彩設計:鈴木ようこ/美術監督:田辺浩子
Dアニメストアにて配信中(2016/3現在)